JKA補助事業
2025年度春季精密工学会発表その1 ダイジェスト
タイトル: 反応性高密度プラズマ曝露処理におけるCFRTPからの生成ガス種
輸送機の軽量化にむけ、炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)の高品位・高能率な形状創成加工法が必要とされています。酸素や空気などの酸化性の高密度プラズマを用い、CFRTPの高能率な加工を実現するためには、高圧プラズマによってどの様な加工機構でCFRPが加工されるか?について理解する必要があります。この学会講演では、高密度プラズマにPP(ポリプロピレン)およびPA(ナイロン)等の樹脂やCFRTPを高密度プラズマに曝露した際の生成ガスを、気相赤外吸収分光法により評価し、どの様なガスが発生しているのかを明らかにしています。
2025年度春季精密工学会発表その2 ダイジェスト
タイトル: 高密度プラズマによる炭素繊維プラスチックの非接触穴あけ加工 ―プラズマ生成条件が加工特性に及ぼす影響―
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、軽量・高強度など機械の構造材料として優れた特性を有していますが、複合材料間の機械的強度、電気特性、熱特性の差異により、従来の機械加工法では、工具の損耗が激しく、くわえて高品位な加工を低コストで実現することが困難な材料です。本研究では、この複合材であるCFRPの加工法として、化学反応性、ならびに高密度反応性ラジカルの生成を可能とする独自の局在・高密度プラズマを利用したCFRPの加工法を提案しています。ここでは、提案する加工法における加工推進因子を明らかにするため、CFRPの加工特性が、プラズマを生成する際の実験条件(圧力、酸素濃度、処理時間、投入電力)により、どの様に変化するかを調べた結果を報告しています。